最近、日本に一時帰国しました。
一番印象に残ったことが、スーパーやコンビニで食べ物を買うたびに、すごい量のゴミが出るということ。
ニュージーランドの我が家では、1ヶ月に1回ゴミ袋を回収に出すかどうかという感じなのですが、数日日本を旅行しているだけで、自分達が大きなゴミ箱いっぱいになるほどのゴミを出すと、非常に罪悪感にかられました。
飛行機に乗っても、自動的に飲み物と一緒に配られるマドラーやビニールの袋入りのウェットティッシュ、機内食についてくる調味料など、使われなくてもそのままゴミ箱行きとなります。
ウェットティッシュなどは使わなくてもとっておいて、必要な時に使うようにしたのですが、その他の使わないものを旅行中にとっておくわけにもいかず、胸が痛みました。
ここニュージーランドでは、ゴミを極力減らし、資源を守る努力が日本よりは進んでいると思います。
私の職場関係の知人で、それをかなり高いレベルで実行している人達がいます。
私も、買い物には袋を持って行って、プラスチックのショッピングバッグはできるだけ新しいものをもらわないようにするとか、食べ物関係のゴミや紙ゴミはコンポストにする、ぐらいはやっているのですが、彼らのレベルは私のレベルとはかなり違うので、ここで紹介したいと思います。
知人 A
彼女はほとんどゴミを出さないので、20Lのゴミ箱がいっぱいになるのに5−6ヶ月かかるとのこと。
彼女も数年前までは、”普通の”生活をしていて、ゴミを出さないことに気を使ったりはしていなかったそうです。
何か一つの出来事やニュースがきっかけになったのではなく、プラスチックによる環境汚染、環境温暖化、中国がニュージーランドからのリサイクルゴミの受け入れを中止したことなどを知るうちに、自分達がどのようなゴミを出していて、どうすればそれを減らせるかを徐々に考えるようになったとのこと。
エコフレンドリーな活動は、地球の環境を守り、いつまでもこの地上で生きていくために持続しないといけない活動であること、ただこのエコフレンドリーな活動は合う人もいるし、合わない人もいるだろうこと、また、エコフレンドリーな活動は時間もお金も余分にかかるという感想を述べてくれました。
彼女は努力を2年間続けていて、ニュージーランドやその他の世界で徐々にスーパーで買える商品などが変わってきて、希望が出てきたと感じているそうです。
彼女からのアドバイスは、
- 小さなステップから始めること
- 徐々に進めること(今あるものを捨てて、エコフレンドリーなものに買い替える必要はない)
- 少しずつ買う物を変えていく。
実際に彼女がどのようなことをしているのか見てみましょう。
台所
- 野菜は、(スーパーマーケットでなく)街の市場で買う。(プラスチックの包装が減らせるから。)
- カーボンフットプリントを減らすために、肉の消費量を半分以下に減らした。
- もしも肉を買うときは、街の肉屋さんで買って、持参の容器に肉を入れてもらう。
- チーズも、持参の容器に入れてくれる、街のチーズショップから買う。
- 牛乳はガラスの容器入りで買う。(初回はガラス瓶の分も合わせて払うけれど、次回からはミルクの分だけお金を払う。プラスチックのミルクボトル入りより割高。)
- 野菜の切れ端などのゴミは、コンポストにする。
- 1週間の食事の計画を立て、食べ残しを少なくする。
- ハーブを育てて、料理に使う。
- 米、豆、砂糖などはバルクフードストア(いろいろな食べ物を量り売りするお店)から買う。入れ物を持参して、プラスチックの袋を使わない。
- できるだけ市販のソースやお菓子を買わない。(プラスチックやビニールの容器に入っているため)
- 自分でサワードーブレッドを焼く(彼女のパートナーが毎週焼いている、トップの写真です。)
- ヨーグルトは、前回の残りを種にして次のヨーグルトを作る。
- 自分でパスタ、麺などを粉から作る。
- 自分で作ったビーワックスラップを使い、プラスチックのラップ(サランラップみたいなもの)は使わない。
- 自分でショッピングバッグを作り、買い物の際に使う。
どうしてもプラスチックの包装がないものを見つけられないものは、買わないという徹底ぶりです。
お風呂、トイレ
- シャンプーやコンディショナーは液体のものではなく、紙のパッケージで買えるEthiqueや Lushというブランドの石鹸を使う。(Ethiqueは日本でもアマゾンから買えるようです)
- 普通の石鹸は、スーパーマーケットから買うけれど、紙の包装のものを使う。
- パートナーはどうしてもシャワージェルを使いたかったので、5Lの容器のものを買った。
- 竹の歯ブラシを使う。
- 歯磨き粉は、ガラスの入れ物に入っているものが買えるが、これにはフッ素が入っていないので仕方なく普通に買えるものを使っている。
- 持参の入れ物に材料を入れてくれる街のお店から材料を買い、自作のボディローションを作っている。
- 月経カップを使い、パッドやタンポンは使わない。
掃除
- 再利用可能な、洗える布を使って家の掃除をし、ペーパータオルは極力使わない。
- 濃縮された洗剤を買って、これを水で薄めて掃除に使う。
- バッグがない掃除機を購入して使っている(毎回バッグがいっぱいになったら捨てて、変えるということがない)
服
- できるだけ質の良いものを買い、ファッションよりも長く着られることを第一に考える。
- 化繊のものは、洗うたびにプラスチックのマイクロファイバーが水と一緒に自然に流されることになり、最終的には自分達の飲み水になるので、できるだけ綿の服を買う。
犬
- 犬の糞をコンポストにする。Ensopetとという商品は酵素入りの粉末で、これをかけると犬の糞が早くコンポストになる。
- ドッグフードをニュージーランド産のものにして、ペットフードの輸送にかかるカーボンフットプリントを減らす。これは大きなプラスチックがあまり入っていないバッグ入りで買える。
もう1人の知人にも、どのようなことをしているのか訊いてみました。
知人B
数年前に、プラスチックを使い、捨てることを問題として感じ始めたそうです。
海に多量なプラスチックが溜まっている写真を見て、このままどんどんプラスチックを作り続けることが心配になり、その後、プラスチックの問題を調べているうちに、水やエネルギーの使用、森林の伐採、環境汚染、動物たちの福利・保護、フェアトレイドなどに気を使うようになったということでした。
彼女は『エシカルコンシューマー(倫理的な消費者)になるよう努力してる』そうです。
エコフレンドリーになる努力を始めてからは、地元の小さなショップやマーケットがフレンドリーであることに気づき、スーパーマーケットに行くより買い物を楽しんでいる。
また、幾つかエコフレンドリーな方法を試して、自分には合わなかったり、手間がかかりすぎてやめたものもある。例えば自家製のチーズ作りはキットを買って試したけれど、チーズを作るのは好きでないことがわかった。(だからまだスーパーマーケットでプラスチックの包装のチーズを買っているそうです。)
また、プラスチックの包装の放し飼いのチキンを買うか、紙に包んであるケージ飼いのチキンを買うか、など、選択肢の正解がない場合もある、ということで、自分でより納得できる物を選ぶしかない。
では、実際に彼女がしていることを紹介します。
台所
- スーパーマーケットでは買い物をしない。
- 自分の袋や入れ物を持って、地元のマーケット、肉屋さん、パン屋さん、バルクフードストア(いろいろな材料を量り売りしているお店)で買う。
- マーガリンを買わず、バターを柔らかくしてオリーブオイルを加え、マーガリンの代わりに使う。
- 自分でもやしを作る。
- ソース、パン、出汁などは自分で作る。
- 自分の買い物や食品袋を使う。自分のテイクアウト用のコーヒーマグと金属の水筒を使う。
- 木製の皿洗いブラシと、ココナッツの皮のたわしを使う。
- プラスチックのラップは使わず、ビーワックスラップを使う。
- 食品のゴミはコンポストにする。
その他
- 竹の歯ブラシ、固形石鹸、固形のシャンプー、スキンケア用品を使っている。
- トイレットペーパーとティッシュは、さとうきびと竹から作られたものを使っていて(木の消費を減らす)、これらは包装なしか、紙で包装されている。
- ゴミを出すときは、ビニール袋ではなくプラスチックのゴミ箱から直接ゴミを回収してくれるWheelie Binを使っている。
- 服は中古のものを買い、もしも新品を買うときは長持ちするものを買う。
私がやっている事
私も、
- ゴミを完全に分別して、コンポストに入れられるものは普通のゴミとして出さないようにする(現在も努力しているのですが、紙ゴミなど少し普通のゴミに入っているので)
- 今まだスーパーマーケットで自由に使える薄手の野菜用のプラスチックバッグも持参して、新しいものをスーパーで入手しない様にする
をさらに努力してみます。
また娘は、ゴミを少なくするためにこんなものを使ってみたいと言いだしました。
色々な会社が販売している様です。
私も興味があったけれど、必要のない年齢になってしまったので(笑)、娘の感想に興味を持っています。
今回はカップだけでなく、パッドもセットになったものを買ったので、それもどんな感じなのか興味がありますね。
これは年をとって他の意味でパッドが必要になった時に(笑)使えるらしいので、使いごごちが知りたいです。
そのほかに、ビーワックスラップに興味がある人は、自分でも作れるのでググって試してみてはいかがでしょうか。
ちょうど日本で若い医師たちに、無駄な検査・治療をしない医療の話を少ししたところなので、そういう面でも限られた資源を上手に使うにはどうすれば良いか考え、実行し続けていきたいと思います。