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NZの医療情報

ニュージーランドのビザのための健康診断 Immigration medical

今回はニュージーランドに移住、または長期滞在のためのビザに必要なレントゲンや健康診断の話です。

 

現在私のクリニックでは、このビザのための健診をしていませんので、ほとんどの情報はニュージーランド移民局の情報から引用しています。

移民局の規則は変わる可能性がありますので、この記事を読まれた時に、既に新しい規則ができている可能性があります。

できるだけ最新の正確な記事を載せるように努力していますが、この記事に従って何か不都合があった場合、私は責任を取りかねます。

最終的にはご自分で移民局の情報を確認してくださいね。

また全ての規則には例外がありますので、その辺りも最終的には移民局に確認してください。



ニュージーランド移民局に健康に関する証明のいる人、いらない人

まず、どんな方がレントゲンや健診などの、ご自分の健康に関する医師の証明書が必要なのでしょうか。

2019年現在、ニュージーランドに滞在する人の健診としては

胸部エックス線

健康診断

があります。

 

状況によっては、胸部エックス線撮影だけ、または健康診断だけが必要なこともあります。

胸部レントゲンが必要な人

  • ニュージーランドに6ヶ月以上滞在し、結核の頻度が高い国から来た人、または最近の5年間に結核の頻度の高い国に3ヶ月以上滞在した人(学生ビザを含む。日本は頻度が高い国とされています。)
  • ニュージーランドに永住予定を含め、12ヶ月以上滞在する全ての人
  • 季節労働者ビザの人

胸部エックス線撮影が必要でない人

  • 11才未満の子供
  • 妊娠中の女性
  • ニュージーランドの滞在が6ヶ月未満の人(季節労働者ビザの人は滞在期間に関わらず胸部X線が必要)
  • ニュージーランドに6−12ヶ月滞在予定で、最近5年間に結核の頻度が低い国に滞在していた人(学生ビザを含む)- 日本は結核の頻度が多い国です。
  • Foreign Fee Paying student visaで結核の少ない国から来た人、または最近5年間結核の多い国に3ヶ月以上滞在しなかった人)ー日本から来た人は胸部レントゲンが必要です。

結核の頻度の低い国リストはこちらです。

以前にニュージーランド移民局に提出するために胸部レントゲンを撮った方も、それが3年以上前であったり、6ヶ月以上続けて結核の頻度の高い国に滞在した方(例えば6ヶ月以上日本に帰国していたとか)は、再度胸部レントゲンを撮る必要があります。



では健診が必要なのは、どんな人でしょうか。

健診が必要な人

  • ニュージーランドでの滞在が12ヶ月以上の人または永住を計画している人(申請時前に滞在していた期間も含めます。)
  • 学生ビザで以下の条件の人
  1. PhDを取るための留学
  2. NFAT-funded 奨学金か交換留学生
  3. ドラッグの注射をしたことがある人
  4. 輸血を受けたことがある人
  5. そのほかにB型、C型肝炎、HIVに感染するリスクがある人

健診が必要でない人

  • ニュージーランドでの滞在が12ヶ月未満の人
  • Fee Paying Student visaまたはPathway Student Visaを取る人(滞在期間にかかわらない。ただ上の3−5に当たる人、つまり肝炎やHIVの感染しているリスクが高い人は、健診が必要。)

この健診も、前回の健診が3年以上前であったり、健診にパスしなかった場合などは、再度健診を受けることが必要です。

45才以上の女性は乳房の検査(乳がんの検診)が必要であることもあります。



レントゲンや健診はどこで受けられる?

以前はどこのクリニックに行っても、immigration medicalが受けられたのですが、現在はできる施設が限られています。

ニュージーランド移民局がeMedicalというオンラインのシステムを使うようになったためです。

このページから、ニュージーランド長期滞在、移住のための胸部レントゲンや健診をやっている施設を探せます。

日本では北海道から九州まで、ニュージーランドではKaitaiaからInvercargillまで施設があります。

(もちろん、他の世界各地でimmigration medicalは受けられます。)

健診の内容は

  1. 問診 - 既往歴、家族歴、嗜好歴(タバコなど)
  2. 理学的所見 - 聴診や触診、視診など
  3. 血液と尿検査

になります。

Immigration Medical を受けに行くときに、気をつけること

問診の際に、今までの既往歴などを説明する必要があります。

既往歴、家族歴やどのような薬を飲んでいるかを英語で誰かに書いてもらって、持参できると、GPにはとても助かると思います。

英語に自信がなければ、誰か通訳できる人を連れて行くか、電話で連絡できるようにしておくのも良い考えです。

誰も通訳してくれる人がいない場合は、あらかじめクリニックに連絡しておいてください。

 

こちらの記事も参考にしてくださいね。

mobile phone translater
英語ができない・苦手な方に贈る、海外で医師受診時の対策

また尿検査が必要になるので、十分に事前に水分をとってそれに備えること。

女性の場合は、生理の期間を避けるようにしてください。

気になるImmigration medicalの費用は?

“New Zealand immigration medical cost (またはfee)”と、自分が健診を受けたい地域を入力して、ググると、多分色々なクリニックのサイトが出てくると思います。

Immigration medicalは自費の治療になるので、それぞれのクリニックが好きなように費用を決めることができます。

いくつかのクリニックをウェブサイトを見てみると

11才以下 $85から$185

11-14才   $95から$273

15才以上 $270から$400

胸部レントゲンだけ $85から$155

という感じでした。(全てのサイトを調べたわけではないので、もっと安いクリニックや高いクリニックもあると思います。)

地域差があると思いますが、同じ地域でも健診料やレントゲン代がかなり違うようなので、時間が許すならば、色々調べてみると良いと思います。

検査結果に問題があった場合、再度受診が必要となる可能性があるので、距離的に受診しやすく、予約が取りやすいクリニックであることも考慮に入れておくと良いと思います。

私のクリニックではimmigration medicalをしていませんが、何か検査結果や移民局からの手紙などでわからないことが、『お問い合わせ』ページよりお気軽にご質問ください。