When Breath Becomes Air
by Paul Kalanithi
(audiobook)
2020年の2冊目は脳神経外科医であるPaul Kalanithiが執筆した『When Breath Becomes Air』です。
この人の履歴を読むだけで、頭の良い人であることは明らかですが、彼の文章の豊かな語彙や表現を聞いていると、それがよくわかります。(医師になる前に、英文学の修士号まで取っており、もちろん文章を書く才能があったのでしょうが。)
Paulが脳神経外科のチーフレジデンシーがまもなく終わり、コンサルタントになるという将来が手の届くところにあると思っていた時に、遠隔転移した肺がんが彼の体を冒しているという診断を受けます。
体の不調と戦いながら、結婚して間もない妻との間に子供を持つかどうか、仕事をどうするかを含め、彼がどのような道を選ぶか。
周りの医者達が、今や患者となったPaulにどのように関わっていくか。
人間は、誰も例外なく死ぬことがわかっているのに、その順番が自分にくると(特に若い人達には)大きなショックを受けます。
Paulが診断を告げられてから、何を考えて、どのように生きていくかを見ると(私だったらどうするだろう)と考えさせられます。
この次に私が誰かに癌の診断を告げないといけない時、今まで以上に色々なことを考えるだろうなあと思います(もちろん、現在でも軽い気持ちで診断を告げる訳では全くありません。)
調べてみたら、この本は映画化もされているようです。
日本語にも訳されていますが(ちょっとタイトルと本の表紙が残念だなあ)と個人的には思います。
できれば英語で読んでみてください。(日本語版は読んでいないので、翻訳がどんな感じなのかわかりません。)
少し配送にに時間がかかりますが(といっても2週間以内に届くと思います)、bookdepositoryから買う方が安いです。
日本語版が良い方は
あなたが今日、進行癌という診断を受けたらどうしますか。