2020年3月29日のアップデートです。
ロックダウン4日目です。
ニュージーランドで1例目のcovid-19による死亡者が出ました。
Greymouth病院に入院中であった、70代の女性という事です。
現在、新型コロナウイルス(covid-19)のテストが陽性と出たのはNZで514症例です。
新型コロナウイルスの検査陽性例が、すごい勢いで増えています。
それを見て、「ロックダウンなんて意味ないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
それは大きな間違いです。
陽性症例が劇的に増えた一つの要因は、テストを受けられる人ための条件が緩まったこともあります。(最初は、海外に最近行った人しか検査を受ける事ができませんでしたから)
勿論、すでにコミュニティにcovid-19の感染が広まっているので、それも劇的な増加の理由です。
ロックダウンの効果が数字として見えてくるのは、まだ2週間ぐらい先だと思っていてください。
報告される症例数が増えても、がっかりしないで、私たちができる事=出来るだけ家に留まる事 を続けましょう。
手洗いも続けてください。
現時点ではそれ以外にcovid-19による感染者を減らす方法はありません。
プライマリケアへの影響
GPクリニックはlevel3の対応をロックダウンに先立って始めました。
つまり、対人の診察は避けること。
GPクリニックは通常の診察の形で営業していません。
ただ、GPクリニックでは医師たちがまだ働いていますので、健康上の問題があるときは、まずかかりつけのGPクリニックに連絡してください。
covid-19の検査
症状がある人
最近、covid-19の鼻咽喉拭い液のPCR検査をする基準に、「医師の判断」の要素が加味されたのですが、それでも地域によっては検査されるケースは、渡航歴などから疑わしい症例がほとんどです。
症状がないけれど、また渡航歴がないけれど心配だからGPに行ってcovid-19の検査してもらう、という訳には行かないのです。
ただ、症状がある人には、状況によってGPが検査の必要を判断し、パブリックヘルスと交渉することもあるので、かかりつけのGPに電話で相談してください。
症状がない人
現在でも、症状がない人は基本的にはcovid-19の検査を受ける事はできません。
もしも、あなたが最近接触した人がcovid-19陽性だとわかった場合は、パブリックヘルスから連絡が来て、あなたも家族から隔離するように指導される可能性があります。
他の国で、無症状者もテストしている国では、全く症状がなくてもテストが陽性である人たちもいます。
という事は、実際は誰がcovid-19に感染していているのかはわかりません。
スーパーマーケットで、レジに並んでいる、咳もせず元気そうな人がcovid-19感染者かもしれないのです。
とにかく、ロックダウン中は、covid-19に罹患しているとわかっている人も、わかっていない人も全員が感染してと想定して、家にいてください。
現時点でニュージーランドでは、ウイルス検査をするswabや検査に必要な試薬、検査施設のキャパシティも余裕が多くありません。
covidー19なんて恐れることなし、と思っている人へ
「covidー19なんて風邪と同じで、罹る人は罹るし、私は若くて元気だから心配していないわ」という人は少し考えてみてください。
あなた自身が直接被害を被る確率は低くても、あなたの周りにいる病弱な人達は、あなたがウイルスをばら撒くことで、命を落とすかもしれません。
現在までのデータを見ると、covid-19は少なくともインフルエンザの10倍くらいの致死率があります。
また、元気なあなたがウイルスを広めることで、医療従事者も自宅隔離になり、死にそうになったあなたの家族が十分なケアが受けられないかもしれません。
最終的に多くの人がこのウイルスにかかることになっても、感染が広まる速度を遅くして、ウイルスにかかる人口のピークが遅くなれば、一度に多くの重症者が出ないために、医療の質も保たれます。
現時点で皆さんができることは
- 外へ出かけるのは、本当に必要な時だけに限る
- 他の人とは距離を置く(2m)
- 手洗いを徹底する
ニュージーランドはCOVID-19を深刻な問題と捉えて、時間とお金を費やして感染が広まらないように努力しているのです。
ロックダウンにみなさんが協力しなければ、この先、感染者が急速に増えることが予想されます。
皆さんにはパニックにならず、かつ最悪状況に備えておいてほしいと思います。
最近の渡航歴がある人、またはcovid-19症例と接触した人
もしも発熱、咳、呼吸困難などの症状があったら
ニュージーランド国外からニュージーランドに来た方は、発熱、咳、呼吸困難などの症状があったら以下の電話番号に連絡してください。
Healthline 0800 358 5453
または +64 9 358 5453 for international SIM
お住いの地域に、community testing centreがあれば、2週間以内の渡航歴があるかcovid-19陽性症例との接触歴があり、発熱または咽頭痛、咳、呼吸困難がある人はswabを受けられます。
お住いの地域のDHBやPHOのウェブサイトに情報があると思いますので、チェックしてください。
もしもHealthlineから、病院やGPクリニックにいくように言われたら、必ず事前にその病院やクリニックに連絡しましょう。
絶対してはいけないのが、GPクリニックや救急外来に、事前の連絡なしで直接出向くこと。
あなたの行動が、多くの人を命の危険に晒すことになります。
自宅での隔離については、小さい部屋に閉じこもっていないといけないわけではありません。
自己隔離する部屋は、窓があればベストです。他の家族とトイレを共有しなくて済むとさらに良いのですが、普通の家やアパートではそうはいかないと思います。
外に出て人に接するのはやめてください。つまり、仕事、学校、買い物などには行かないでください。もちろん公共交通機関、映画館、コンサートなどはダメです。
ただ、田舎に住んでいて外に出ても他人に近づくことがなければ、ちょっと外に出て
。精神的に参らないように、外の空気を吸ってちょっと運動して、夜よく眠れることは、免疫力を高めるためにも大事です。
買い物については、現在はオンラインショッピングもできますし、知り合いに電話して買い物をしてもらうことも可能でしょう。
いろんなものを多量に買い込む必要はありませんが、オンラインや人に頼むことが難しいことを予想して、少なくとも2週間は買い物に出なくても飢え死にしないように、食パンやお米、冷凍の野菜などをある程度家に置いておくのは良いと思います。
トイレットペーパーも要りますね。ただ買い占める必要はありませんから。
家の中に家族がいる場合は、他の家族とは2m以上の距離を置くようにしましょう。
一般の人が入手できるマスクは、ウイルスに感染するのを完全に防ぐことはできませんが、自分が咳をしているときは、つばが飛ぶのをある程度防ぐことはできます。
感染を防ぐには
一般の人たちが新型コロナウイルスを防ぐためにできることは、基本的には風邪やインフルエンザを防ぐのと同じです。
- 他人と2メートルの距離を保つ
- 手を頻繁に洗い、自分の目、口、鼻を触らないようにする
- 自分が咳をするときは、肘にして出来るだけつばを撒き散らさないようにする。
- 机、キーボードなど、手で触る場所を家庭用掃除用のクリーナーで拭く
最後に
私達一人一人がどれだけ努力するかが、この先のニュージーランドでの新型コロナウイルスの感染がどれだけ広まるかに関わってきます。
ロックダウンが出来るだけ短期間で終わらせるように、social distancingを徹底しましょう。
最後に
とにかく、新型コロナウイルスに関して、健康の心配がある方は
Healthline 0800 358 5453
または +64 9 358 5453 for international SIM
に連絡してください。
どうしても電話が繋がらない場合は、かかりつけのGPクリニックに電話してみましょう。(勧めるわけではありませんが、Healthlineが何時間も繋がらない、という話も聞きました。)